NIKKE MAF(マフ) とは

MAFとは
ニュージーランドの高地、雄大な自然環境の中で産出される希少なウール「MAF」(マフ)“繊維の宝石”と呼ぶに相応しい“神様からの贈り物”「MAF」に対するニッケの“ものづくり”への拘りをご紹介いたします。
仕立て映え
立体的で丸みのある美しいスーツには、生地に適度な伸縮性とハリ感が求められます。
伸縮性は「MAF」原毛一本一本の細さと、屈曲の大きさから得られるバネやコイルに似た効果から生まれます。また「MAF」原毛の優れた弾力性(バルキー)とコシは、生地に適度なハリ感を生みだします。
白さと発色
美しい絵を描くためには、真っ白なキャンバスが必要です。
原料や糸が“白く・光沢に優れている”ということは、
発色の美しいパステルから深みのある色まで、
はば広い色の表現を可能にします。
それは、スーツに例えれば、さまざまなネイビーの表現を可能にするということ。
「MAF」なら、デザイナーがイメージするカラーを自由に表現ができるのです。
日本の気候風土に合った生地づくり
梅雨や蒸し暑い夏、そして冬は乾燥して寒いなど、
日本は世界でも独特の気候風土をもっています。
そのような環境のなかで、生地もさまざまな影響を受けます。
ニッケはウールで培った100有余年の歴史と独自のノウハウから、
日本の気候風土に対応した“こだわり”のものづくりを続けています。
MAFストーリー
1988年から始まったニュージーランド政府とニッケの国際プロジェクトにより、地道な品種改良を積み重ねた結果生まれたのが最高品質のメリノウール「MAF」です。
当時、10の牧場から3万頭にもおよぶ羊の原毛を測定し、さらにその中から307頭を選抜。優性遺伝による品種改良を繰り返すことで“繊維の宝石”と呼ばれる「MAF」は誕生したのです。全世界の産毛量の中で「MAF」と呼べるのはわずか0.1%。極めて希少なメリノウールなのです。
MAF品質
生地の“風合い(手触りや弾力性)”は、羊毛の細さとクリンプと呼ばれる屈曲の形状に大きく影響されます。下の写真のように、「MAF」は通常のファインメリノより細いため、しっとりとした肌触りです。また非常に大きくちぢれているため、かさ高く、ねじれ剛性が高いのです。(コイルと同じ原理です)
ニッケでは「MAF」の特性を最大限に生かすため、さまざまな検査を行い「MAF」の品質に相応しいものだけを選別しています。
原料から生地になるまでの製造工程をご紹介いたします。
1、カード
原毛一本一本をほぐし、束ねて細長いロープ状にしていきます。最初は赤ちゃんの腕ほどの太さ。他の原料が混ざらないよう「MAF」は徹底管理されています。
2、紡績
ロープ状のものを引き伸ばして撚りをかけます。太いロープ状のものは工程をとおして非常に細い一本の糸になっていきます。一本の糸では弱いため、さらに2本を撚り合わせることで、太さの均一な美しい糸が出来上がります。
3、織機
織る前にタテ糸5000~6000本を準備し、織機でヨコ糸を入れながら組み合わせます。通常は1分間に300~350本ものヨコ糸を打ち込みますが、「MAF」は織機の速度を落として200~250本ほどにしています。「MAF」は丹精込めて、ゆっくり丁寧に織られています。
4、仕上
織り上がった生地は堅くてバリバリしています。それを適温の湯で丁寧に洗い、ゆっくりと乾燥させることで柔らかくしていきます。
「MAF」は通常の生地より手間をかけて、風合いを最大限に引きだすため特別な仕上をしています。
5、検反
仕上加工が終わったら、熟練の技術者が「MAF」の品質を厳重にチェックします。
最後に
ニッケの技術者がニュージーランドの羊毛に惚れこみ、
数十年の歳月をかけて改良・開発されたのが「MAF」です。
その原料を糸にし、織って生地にするまで国内一貫生産で品質管理を行っています。
“「MAF」のこだわり”は、
原料まで「日本の技術とスピリット」が込められている点であり、
本物の“Made in Japanの誇り”です。
Japanブランド「TAKEO KIKUCHI」とのコラボレーションによって、
日本のものづくりに対する“技術力”や“こだわり”を、
少しでも皆さまにお伝できれば幸いです。